板金加工の種類・工程

板金加工の種類と工程をご紹介します

ひと口に板金加工といっても、製品ができあがるまでにはさまざまな工程が存在します。神奈川・横浜の精密板金加工に対応している武蔵工業は、設計から試作、製作にいたるまで、板金加工の工程全般に対応可能です。ここでは当社がご提供する板金加工の種類を、工程に沿ってご紹介します。

板金図面展開・NCプログラム(金型割付)
板金図面の展開 お客様からいただいた図面をもとに、加工前の製品の展開図を描きます。経験豊富な設計スタッフが、2Dだけでなく3DのCADソフトを駆使して設計し、精度の高いCAD/CAMのプログラムを制作いたします。
NCプログラム NCとは「Numerical Control」の略称で、数値制御の意味です。主軸の回転数や移動指令における座標、送り速度などをアルファベットや記号、数値で表したもので、それらNCプログラムをもとに機械を動かしていきます。 なお、板金部品の大きさの設計にある程度ゆとりがある場合は、板金材料となる定尺板からなるべく多くの個数がとれ、定尺板から余る材料を減らす商品サイズが望ましいといえます。そのため当社では、歩留まりを考慮し、できるだけ無駄なく材料を使うことや、寸法公差が必要な部分を的確に選ぶことで、原価や加工費といったコストを低減しています。
ブランク加工

ブランク加工とは、NCプログラムされたデータを材料から部品の形に切り出す工程のことです。

シャーリング加工 比較的簡易な構造の製品のブランクに用います。歩留まりが良いのが特徴です。
タレパン加工 金型を使用する加工方法で、成型加工が可能です。ランニングコストが低いため量産に適しています。板厚は0.6~3.2tくらいまで耐えられます。
レーザー加工 展開図に基づき、材料の金属板から外形の打ち抜き切断加工を行っていきます。複雑な形状でも加工でき、薄板から厚板(0.2~12t)まで幅広い厚さに対応。NCプログラム、金型段取りがないため、小ロットの場合はタレパンより低コストになる傾向があります。電気費用やアシストガス費用などのランニングコストが高いことはあらかじめご認識ください。
複合加工 タレパンとレーザーの複合加工です。複雑な形状、成形加工を同時に行えることがメリットです。
曲げ前段取り加工

ひとつ前のブランク加工では、加工方法によっては切断面にバリが発生する場合もあるので、後工程とケガ防止のためにも、この時点でバリを取り除きます。さらに、次の工程で行う曲げ加工後の加工が困難となる次のような加工も、基本的にはこの時点で行います。

タッピング・バーリングタップ加工 下穴にネジ(ビス)をねじ込むためのネジ山を切り込む加工です。タレパン加工時に同時に行うこともあります。
皿もみ加工(皿ざぐり加工) 皿ネジ(皿頭ねじ)を使用する際に、皿頭ネジの頭が沈むようにするための皿ザグリ穴の加工です。
バリ取り 金属板の切断面や機械加工などにおいてできる鋭角で小さな不要な突起を除去するための加工です。バリ取り機械を使うことにより、均一でキレイな仕上がりを得られます。
曲げ加工

曲げ前段取り加工まで済ませた展開図形状の平らな金属板(平板)を、折り曲げていく工程です。プレスブレーキなどのベンダー(ベンディングマシン)により、ブランク加工した平板材の所定の位置を、適切な角度に折り曲げて成形していきますが、曲げ加工は板金加工・精密板金においてはもっとも重要な加工工程のひとつになります。

最小曲げ高さ(最小フランジ寸法)

板金の曲げ加工において、もっともよく行うV曲げ加工で無理のない曲げ加工ができる曲げ加工寸法で設計します。部材の端部の曲げについては、曲げ高さ(曲げフランジ寸法)が小さすぎると曲げられないため、一般的には以下の図のように、最小曲げ高さ(最小フランジ寸法)Hが、H=R+3t以上確保できるような寸法に設計しておきます。

実際には、V曲げ加工は以下の図の良い例のように、ダイ(下型)のV溝の両側にV曲げを行う板の端がかからないと曲げられませんので、最小曲げ高さ(最小フランジ寸法)は使用するV溝幅の大きさにより左右されます。悪い例のように、板の端がV溝の片側にしかかからないと曲げることはできません。

なお、小ロットで複数工程のある製品では、通常この工程に時間がかかってしまいますが、当社は熟練の技術によって、短時間で加工できるよう取り組んでいます。

曲げ加工

曲げ加工

溶接・仕上げ加工

曲げ加工を施した金属板を組み立て、溶接することで、製品形状にする工程です。金属板の材質・板厚、組立形状(接合形状)などにあわせて適切な溶接方法(突合せ溶接、隅肉溶接、点付け溶接、スポット溶接など)により溶接を行います。

溶接も精密板金・板金加工においては、仕上がり品質に直結する重要な工程のひとつですが、品質の良し悪しは溶接加工者の技量に左右される要素が大きいといえます。

溶接加工後の溶接部の仕上げを行います

肉盛り溶接部や溶接により発生した凸凹部分を、サンダー、グラインダー、精密やすり、サンドペーパーなど、適切な研磨機や仕上げ工具によって溶接面をならして平らに仕上げたり、溶接時に発生した溶接焦げ跡を除去します。また、これまでの製作過程において表面に傷などが付いていれば、それらも仕上げの時点でキレイに取り除きます。

当社は特殊なアルミやステンレスにも対応可能な高い溶接技術を持っており、TIG溶接、MIG溶接、スポット溶接、スタッド溶接が可能。溶接法は材質や板厚、形状によって使いわけます。溶接の仕上がりは職人の腕に左右されますが、当社は高い結合力と美しい接合面を実現しています。

表面処理

溶接部の凹凸の研磨や、焦げ跡、表面についたキズの補修などの仕上げをします。また、焼付塗装やウレタン塗装、紛体塗装、各種メッキ、シルク印刷、彫刻などによる表面処理を施します(協力工場による)。

検査・納品

仕上がり寸法やキズの有無など、製品の仕様に応じて必要な検査を行います。検査に合格した製品以外は、お客様に納入することができません。当社では管理基準に基づき、しっかりとした完成検査を行いますのでご安心ください。問題がないことを確認できたら、納品させていただきます。